最近、ウクライナとロシアの戦争について、
ニュースであまり見かけなくなったと思いませんか?
あれほど連日メディアを騒がせていたのに、
今は物価高や円安、日常の困りごとで埋め尽くされています。
これは何が起きているのか。
ひとことで言うと、
私たちの「関心の範囲」が変化したということ。
世界に向いていた目が、
じわじわと「自分の暮らし」へと引き戻されていった。
ニュースメディアの優先順位は視聴率です。
視聴率(視聴者の関心ごと)>世界平和
これも善悪ではなく、そういう「構造」だという事です。
話を戻します。
この現象を、僕は
「抽象度が下がる」
という言葉で説明しています。
🪜 抽象度ってなに?
「抽象度が下がる」と聞くと、
なんだか「レベルが下がった」ように感じるかもしれません。
でも、そうじゃないんです。
抽象度とは、
「どの高さから世界を見ているか」
という視点の層のこと。
たとえば──
世界の構造や戦争の背景を考える → 抽象度が高い目の前の物価や不安に意識が向く → 抽象度が低い
人間は、生存が脅かされそうになると、
自然と視点(抽象度)が下がる構造を持っています。
これは防衛反応であり、ある意味でとても健全なこと。だから、抽象度が下がること自体を責めるわけではありません。
🤔 とはいえ、じゃあ「抽象度を上げる」ってどういうこと?
…正直、「はい、じゃあ抽象度上げまーす」ってできたら楽なんですけどね(笑)
そこで、ちょっとした構造の図を紹介してみます。

📶 抽象度の階層(例)
🔹個人
→ 目の前の生活、感情、悩み。
🔹社会・文化
→ 常識、SNS、仕組みや制度。
🔹国家・経済
→ 国同士の動き、戦争、グローバルな力関係。
🔹人類・地球全体
→ 人間という種としての視点。環境、歴史、集合意識。
🔹宇宙的視点
→ 地球を外から見るようなイメージ。
🔹神
→ 言葉を超えて、すべてを包み込むもの。
「神」という言葉に引っかかる人もいるかもしれませんが、
これは宗教の話ではありません。
この世界をどうとらえるか
という視点の構造の話です。
🌕 宇宙から地球を見た男──アポロ16号のチャールズ・デューク

1972年、アポロ16号で月面に立った宇宙飛行士、チャールズ・デューク。
彼はもちろん知っていました。
地球は丸いこと。私たちは運命共同体であること。宇宙は広大で、自分たちはそのほんの一部にすぎないこと。
でも、それはあくまで
「知識」
でした。
それが、実際に宇宙から地球を見たとき、
「実感」
に変わったのです。
地球は、深い黒の宇宙空間にぽつんと浮かぶ、青くて静かな球体だった。

帰還後、彼は信仰を深め、
神という存在への敬意を新たにすることになります。
これは抽象度が上がった例です。
神の視点に少し近づいたと言えるかもしれませんね。
抽象度とは「愛💖」の一つの形かも?
愛の定義は難しいですけど、
関心の範囲が広がることですからね。
私→家族→地域→国→世界
と関心ごとが広がるのは
やさしさの一つかな?
余談ですが…抽象度を上げすぎると個々の存在が見えにくくなっていきます。だからこそ「抽象的」という言葉には、「希薄性」という意味も含まれます。ある界隈で「全体性」という言葉が狂ったように使われますが、それはある意味で「公平」ではあるんです。しかしそれは、「希薄」「個々がぼやける」「競争はないが進化を捨てる」「悲しみはないが喜びもない」
という事になる危険性があります。
抽象度は「適切な高さ」というものが必要です。要するにバランスなんですね。それをお釈迦様は「中道」と説かれました。彼は宗教家ではなく哲学者であり科学者でした。(…と、僕は思っています)
あくまで余談ですよ!w
🧠 地上にいても、抽象度は上げられる

宇宙に行かなければ気づけないのだとしたら、
私たちにはそのチャンスは一生来ないのかもしれません。
でも、僕は思うんです。視点を変えることは、地上にいながらでもできる。
それが「きまずうOS」という思考フレームの、
一つの
役割
であり
入り口
だと思っています。
🎁 最後に
もしかすると、
「抽象度」なんて言われても、
ちょっと遠く感じたかもしれません。
でも、もし今あなたが──
物価の上昇に戸惑っていたり、人間関係に疲れていたり、この先どうなるんだろうと不安になっていたり。
それは、実は
きまメ的「構造の入口」に立っている
のかもしれません。
抽象度を上げるって、特別なことではありません。
いつもの苦しみを、少しだけ違う角度で見てみる。
「なんでこんなことが起きるんだろう」と、
問いを持ってみる。
その瞬間に、
視点はそっと動きはじめます。
無理に遠くを見ようとしなくてもいい。
でも、
「もしかしたら世界は、こういう仕組みかもしれない」
という視点があるだけで、
少しだけ、心の置き場が変わってくるかもしれません。
🪴これは「きまずうOS」からの小さな提案です。
誰かの「視点」が、ほんの少しでも軽くなるなら。
それは世界平和への入り口かもしれませんね。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!
